【環境立ち上げ】UMB-ADAU1361-Aの仕様確認
デジタルエフェクター制作の環境作りの一環としてUMB-ADAU1361-Aを購入しました。
UMB-ADAU1361-Aはアクアシグナルさんのオーディオコーデックモジュールです。
アナログデバイセズ製オーディオコーデックIC「ADAU1361」を搭載しています。
dsps.shop-pro.jp
この基板にAD変換とDA変換をやってもらいます。
そもそもNUCLEO-F746ZGとこの基板を購入したのは、『雲仙』オーディオ・フレームワークを使いたかったからです。
私のような組み込み初心者にとっては信号処理部以外の環境立ち上げ自体が大変だと思います。
モチベーションを保つためにもまずは最短ルートで音が出るところまでたどり着きたいので、
すでにあるものに乗っかる形で始めます。
今回はふたつの基板を接続する前にUMB-ADAU1361-Aの仕様を確認していきたいと思います。
まず回路図ですがwebページに公開されています。
http://kaneko-sys.co.jp/datasheet/umb-adau1361/UMB-ADAU1361-A_schematic_V1.pdf
主な構成は
・ADAU1361
・発振器
・フィルタ
・入出力
ですね。
IC以外の外付け部品については特別なものはなさそうなので特筆しません。
このモジュールの機能はADAU1361でほぼ決まっているようなのでADAU1361の中身を見てみたいと思います。
ADAU1361の仕様もアナログデバイセズのwebページに公開されています。
データシートは英語しかありません。
冒頭ページから機能を見てみます。
・差動で入力可能なステレオ入力+AUX
・差動で出力可能なステレオ出力+MONOOUT
・入力レベル自動調整
・AD変換
・DA変換
・デジタルデータ入出力
・PLL内蔵
・I2C/SPI通信
ざっくりこんな感じでしょうか。
システムブロック図を見てみると、21ページの例がモジュールの構成に近いですね(シングルエンドのステレオ入力)。
23ページにADCとDACは24bitのΣ-Δ型と記載があります。
Σ-Δ型ADC, DACについてはアナログデバイセズのアプリケーションノートが詳しいです。
https://www.analog.com/media/jp/technical-documentation/application-notes/AN-283_jp.pdf
入力レベル自動調整は内蔵のPGAにフィードバックをかけて実現しています。
33ページに応答波形の例が載っています。
45ページにレジスタマップが載っています。
ユーザーから見えるレジスタは68個ありますね。
調整機能がいっぱいです。
I2CかSPIのどちらかを使って設定を書き込めます。
ポップノイズ抑制をON/OFFできたりもするんですね。
電源電圧の最大絶対定格が-0.3~+3.65Vなので間違えて5Vかけないように注意が必要です。
ここまで読んでみてイメージがなんとなく湧いてきたので次はSTM32F746と接続して動かしてみたいと思います。